小学生新聞「自立させる甘え」

奈良新聞社発行の「小学生新聞」

冬号に記事を執筆させて頂きました。

奈良県内、7万部各小学校に配布されたものです。

全文を掲載させて頂きます。

是非、お読みください。

 

20151小学生新聞冬号

   「子どもを自立させる甘えと、ダメにする甘やかし」

子どもを早く自立させたいと思い、

幼い頃から「甘えさせない」という方針で育ててはいないでしょうか?

実はいっぱい甘えさせた子どもほど、しっかり自立するのです。

ですが気をつけたいのは、甘やかしは子どもをダメにするということ。

子どもを自立させる甘えとダメにする甘やかしについて考えてみましょう。

 

誕生したての赤ちゃんは、生活の全てを親に「依存」して生きています。

ミルクを飲むのも、オムツを取りかえるのも親にしてもらっていますね。

その「依存」は子供の心を安心させるとともに、親に甘えている状態であるとも言えます。

子どもはこの「甘え」「安心」の中で成長していくのですが、

しだいに別の気持ちが芽生え始めます。

 

親に依存していることは安心ではあるけれど、

そこには「自分の思い通りにできない」という不自由さを感じ始めるのです。

そうすると、子供は親から離れ、何でも自分でやってみたくなります。

これが言いかえれば「意欲」です。

 

親から見れば、まだまだ一人ではできないのに、

自分でスプーンを持ってご飯を食べようとしたり、服の着がえに手を貸せば、

「自分でする!」と言って、親の援助を断る時期がありますね。

自立への一歩を踏み出しているわけです。

 

そして親の元を離れ「自由」の中で生活していた子どもは、

出来ると思っていたことがうまく出来なかったり、

お母さんから離れていることに寂しさを感じ、「不安」になるのです。

そうすると以前、親に依存していた世界に戻ってきます。

それが「甘え」です。

 

そして充分に親に依存し甘え、安心すると、また不自由感を抱き、

自立しようとするのです。

 

実は子供の心は、この「依存」「自立」を行ったり来たりしながら、

成長していくと言われています。

 

ですので、子供が甘えてきた時は、しっかり甘えさせてあげてください。

そうすることによって、子どもは螺旋を上向きに描くように、

ドンドン自立していくのです。

 

次に注意したい、子どもをダメにする「甘やかし」について説明します。

1、物質的、金銭的要求を受け入れるのは「甘やかし」

子供がお菓子やおもちゃなどを買うことを要求してくるとき、

つまり金銭的なことが絡んでくるとき、これを全て聞き入れるのは「甘やかし」です。

 

それに対して情緒的な要求をしてきた場合、

お母さんの膝の上に座りに来たりすることなどは、自立に必要な甘えになります。

 

2、親の都合で手伝う事は「甘やかし」

子供が洋服のボタンを留めようとしているとき、

親が横から「お母さんが、留めてあげるわ」と

ボタンをサッと留めてしまったりすることなど、

親が子供の行動に口を挟み、代わりにしてしまうこと、

これらは「甘やかし」になります。

 

これに対して、今まで一人で着替えができていたのに、

急に「お母さん、ボタン留めて~」と言ってきたとき。

この時、子供は何かしらの「不安」や「寂しさ」などを感じているので、

「一人でできるでしょう」と言わず、手伝ってあげてください。

 

つまり「甘やかし」は親の都合で親から子供に働きかける場合で、

「甘え」は子供から親に働きかける場合と考えてください。

 

日常生活のなかで、なかなか子供の都合ばかりを

優先させるわけにはいかないときもあるでしょう。

ですが、あくまでも子供のペースで甘えさせ、自立を支援してあげてください。

そして、「甘え」と「甘やかし」の違いを親が理解し、

しっかり自立できる子供に育てましょう。
「子育て親育ち」田宮由美HP

 

 

 

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